組織情報
瀬戸内海環境保全憲章
“瀬戸内”は、われわれが祖先から継承した尊い風土である。
かって、この海は紺青に澄み、無数の島影を映して、秀麗多彩な景観を世界に誇った。
また、ここには、海の幸と白砂の浜、そして緑濃い里にはぐくまれた豊かな人間の営みがあった。
しかし、世代は移り変って、今や瀬戸内は産業開発の要衝となり、その面影は次第に薄れ、われわれの生活環境は著しく悪化しつつある。 輝かしい21世紀の創造をめざし、人間復活の社会実現を強く希求するわれわれは、この瀬戸内の現実を直視し、天与の美しく、清らかな自然を守り育てることが、われわれの共通の責務であることを自覚し、地域の整備、開発その他、内海利用にあたっては、環境破壊を強く戒め、生物社会の循環メカニズムの復活を図る必要性を痛感する。
ここに、われわれは、謙虚な反省と確固たる決意をもって、瀬戸内を新しい創造の生活ゾーンとすることを目指し、相互協力を積極的に推進することを確認し、総力を挙げてその実現に邁進することを誓うものである。
昭和46年7月14日
瀬戸内海環境保全知事・市長会議